田上允克 展

Masakatsu Tagami Exhibition

2008年6月28日(土) - 7月20日(日)

■ DMテキスト
圧倒されるばかりの豊かなイメージから生み出された田上作品を前にして言葉を失う。
すべての作品がおおらかで、のびやかな線と色彩で表現されつつ、いづれも隙のない完成度を持っている。
そして、どこか静かなウィットが生きている。2008年、田上さんの新作を前に、あらためて線や芸術に夢や可能性を感じてみませんか。

■ 田上允克プロフィール
1944年に山口県生まれ。
34歳頃に絵を描くことと衝撃的な出会いをした。
以来,圧倒的な集中力で油彩画,版画などさまざまな表現方法を独学で学び、ひたすらに画面に向かって制作を続けた。
その表現世界はユーモラスで開放的である。色彩は豊かで,空間の広がりは果てしない。
974年に初めての個展を開き、鋭い筆致で描かれた幻想的な世界の絵画作品と版画を展示する。
田上允克は自問自答しながら、独学で技術を学び、一貫して芸術の道を歩んできた。
34歳の時、東京の画廊で初の個展を開催。
以後、けっしてグループにも属さず、公募展にも関わらず、ただ絵を描き続け、その時々に最新の作品を発表してきた。
作品は、紙やキャンバスに描かれ、表面上に様々な材料が使われおり、また、経験から生み出される豊富なイメージは圧倒されるほどに溢れている。
また、多様性においても無尽蔵と言っても良いほどの表現力のために、多くの人は、それらの作品がたった一人の作家から生まれたということを聞いて、驚愕されるはずだ。
そして、作品一点一点の完成度の高さから、観る者をけっして飽きさない。
作品の特性は、まず色使いのセンスの素晴らしさ、巧みな技量、そしてあらゆる物事に対する飽く事のない好奇心が顕著に表れている。
後悔のないよう一切の関係を遮断し、自分にとって興味のある対照だけを、ただもくもくと描き続ける才能、これが彼の強烈な個性なのです。
これこそが、まさしく創造の喜びなのであろう。
だからこそすべての彼の作品、そして作品の細部にいたるまでに、真の透明感を感じることが出来るのだ。
一般の世界 、そして芸術の世界においても、あらゆる有名であろうとする行為をはね除けて、ただひたすらに絵を描き続けること、芸術的創造だけに注ぎ込むことによって、田上は真の芸術家としての生き方をまさに見い出した。

■ Opening
6月28日(土)pm4:00~ 「田上允克を囲んで」