吉田重信 個展「 Passage of Light :Drawing & Rainbow from The light 」

Shigenobu Yoshida exhibition

2017年6月10日(土) - 6月25日(日)

■ DMテキスト
吉田重信の福岡初個展を開催いたします。新旧交えた吉田重信のペイティングのシリーズ及び虹の写真のシリーズを発表いたします。

吉田重信の光の絵画として位置づける「Passage of Light」。2010年「the Light of the Being(臨在の光)」(エキシビションスペース|東京)において、本作と同様の手法(光の透過性を利用したアクリルボードに描くこと)から、臨界した原発の光を想像した青色の絵画のインスタレーションを発表。その後、国際展「TOHOKU SCOTLAND」(エジンバラ・カレッジ・オブ・アート、スコットランド・助成:国際交流基金)では、極彩色の光の絵画《A Super Conductor》を発表する。本作の【Passage】の言葉には、近代日本美術の発展に大きな功績を残した岡倉天心の著書『The Book of tea(茶の本)』の引用も込められ、窓や扉、路地の入り口を連想させ、代表する虹のシリーズ同様に、光の芸術家らしい見立てから吉田絵画を確立している。
吉田重信 個展
「 Passage of Light :Drawing & Rainbow from The light 」

■ Artist Talk
6月10日(土)17:00〜
アーティストトーク: 聞き手 | 岡部るい(福岡県立美術館 学芸員)
オープニングレセプション:18:30-20:30
企画協力:雅景錐 GAKEI GIMLET SAAS(京都)

■ 吉田 重信 プロフィール
1958年福島県いわき市生まれ。
主に光をテーマに作品を制作する現代美術家。1990年代初頭から太陽光線を利用したインスタレーションや映像作品を発表している吉田重信の仕事は、光にまつわる科学的、形而上学的な側面の両者を行き来しつつ、独自の作品によって、光という存在の本質や、自然と人間のかかわりを私たちに提示、静かに呼吸するようにうつろいゆく光によって観る者の想像力を豊かに喚起する彼の作品は、国内外で高い評価を得ている。1991年いわき市立美術館にて自然光の作品「Infinte Light」を発表後、水戸芸術館、宇都宮美術館、広島現代美術館、川村記念美術館、目黒区美術館、岩手県立美術館、 東京都写真美術館、茨城県天心記念五浦美術館等にて発表。1995年から自然光を使ったワークショップ「虹ヲアツメル・虹ノカンサツ」、「光の鳥」プロジェクトの開催は国内外で大きな注目を浴びる。また震災後の主な活動に、「FUKUSHIMA ART プロジェクト」や 「玄玄天」の中心となり、国内美術家の有志が集め、その後の福島を「伝える」「考える」発表の場として大きく取り上げられる。近年では、国内外(バーゼル、東京、テグ、福岡、台北)のアートフェアにも作品が紹介される。
バブリックアートやコレクションには、NTTドコモ株式会社(東京都墨田区両国)、CCGA現代グラフィックアートセンター(福島)、トルコ・日本基金文化センター(トルコ)、Grundy Art Gallery Blackpool (イギリス)、岩手県立美術館(岩手)、和歌山県立近代美術館(和歌山)他国内外多数に所蔵。
今後の予定:10月五浦にある岡倉天心ゆかりの岡倉天心記念館(茨城大学五浦美術文化研究所|北茨城)にて個展を開催。