伊藤久三郎 展

Kyuzaburo Itoh Exhibition

2007年10月 6日(土) - 10月28日(日)

■ DMテキスト
「古いものが本当にわかる人なら
新しいものもわかる」(伊藤久三郎)

■ 伊藤久三郎プロフィール
日本の抽象洋画の先駆者として重要な足跡を残した伊藤久三郎の遺作展を開催します。前衛風な鋭い試みの中にも粗けたところがなく、むしろ柔らかく優しさのある詩情的なハーモニーが印象です。
戦前に影響を受けたシュルレアリスムをベースにしながらも、自由に自らのイマジュネーションをはばたかせ、一貫して清冽なまでの香気と叙情をたたえた絵画で知られています。

1906年京都市下京区に生まれる。
1918年京都市立美術工芸学校入学、1920年卒業後絵画科本科に入学、1923年卒業。
1928年東京駒込に移り、協会洋画研究所に通う。
1929年第16回二科展に「ハムのある静物」が初入選、以後同展に出品する.
1933年には、佐野繁次郎、佐伯米子、島崎鶏二らと新油絵展を結成し、1936年には新美術家協会に入会、1938年二科会前衛グループによる九室会に参加。
1945年京都へ戻り、この年行動美術協会結成にあたって会員に迎えらる。
1953年「抽象と幻想」展(東京国立近代美術館)に「イカルス」を出品。
1957年第4回サンパウロ・ビエンナーレに「地表」「猜疑」「イカルス」出品。
1962年成安女子短期大学講師、以後教授となる。
1965年「前衛絵画の先駆者たち」展(京都国立近代美術館)に「流れの部分」「合歓の木」「振子」出品。
1971年「伊藤久三郎、小牧源太郎二人展」に旧作20点を出品。京都市美術館評議員となる。
1976年京都における抽象絵画の草分けとして、京都府美術工芸功労者に選ばれる。
2017年横須賀美術館にて「没後40年 伊藤久三郎展―幻想と詩情」開催される。

コレクション
京都国立近代美術館・東京国立近代美術館・板橋区立美術館蔵・大川美術館蔵・東御市梅野記念絵画館蔵