小林健二 展 薄荷の学説 – The Mint Theory-

Kenji Kobayashi Exhibition

2004年11月12日(金) - 12月 5日(日)

■ DMテキスト
ここは深い森の中 
知らない子どもたちが見たこともない儀式をしている 
しかし 
それはうまくいかないで結果的に二人の子供の 
たましいはこの世からはなれていく 
他の子供たちはいつのまにかそれぞれに去り 
やがてすべて誰もいなくなってしまうと 
青い夢のような気配があたりを包んで 
まちうける風景は鮮明となる 
霧の中より折出するのは
緑の色の結晶で静かなミントの香がする 
遠方では巨大な滝が透きとおった水蒸気を 
かけ離れた量で発生させ 
三つの方向から流れてくる銀の笛の調べは穏やかで 
ところどころが淡い紫をあしらっている 
鳥たちも見まもっている 
やがてこの一連は集合して 
一つの学説となる
<小林健二>

■ 小林 健二プロフィール
1957 東京新橋に生まれる

2013 Witches’ Relics-魔女たちの遺品,Gallery MORYTA/Fukuoka
2011 May & June,Gallery MORYTA/Fukuoka
2010 K’s WORKSHOP,Gallery MORYTA/Fukuoka
2010 TWILIGHT PLANET,Gallery MORYTA/Fukuoka
2010 15 to 32,Gallery MORYTA/Fukuoka
2009 PERSPY-ガラス体の日常,Gallery MORYTA/Fukuoka
2009 ELECTRIC WORLD,Gallery MORYTA/Fukuoka
2009 春の虹色-Printemps Iris,Gallery MORYTA/Fukuoka
2008 青繭の日記、Gallery MORYTA/Fukuoka
2008 Tools and Mind、Gallery MORYTA/Fukuoka
2008 CRYSTAL ELEMENTS、Gallery MORYTA/Fukuoka
2007 A Place of Fairy-妖精の場所、Gallery MORYTA/Fukuoka
2006 A story of Silence- 静寂の軌跡、Gallery MORYTA/Fukuoka
2005 銀色のことば-silver words,Gallery KAZUKI/Fukuoka
2005 夢記(ゆめのしるし) 自作レンズによる写真展,Gallery KAZUKI/Fukuoka
2004 薄荷の学説-The Mint Theory,Gallery KAZUKI/Fukuoka
2003 ひかりさえ眠る夜に-ON A NIGHT WHEN EVEN LIGHT HERSELF SLEPT,福井市美術館/Fukui
2002 TINY NIGHTS,Gallery KAZUKI/Fukuoka
2000 内景-Inner Spaces,Galerie CAZUQUI/Fukuoka
2000 プロキシマ-見えない婚礼,三菱地所ARTIUM/Fukuoka

グループ展
[水晶の塔を探して-現代アートが開く「私」の世界] 福岡市美術館/Fukuoka
[時の万華鏡] 福井市美術館/Fukui

■ レビュー
今日、私たちは夢や希望を抱えて日々を過ごしているのでしょうか?
生きている実感や自分の存在のありかを感じ、見つけることができたなら、どんなに素晴らしいことでしょう。

私たちは、その手懸りとして、一貫してアート=人間の持つ可能性や、本来あるべき姿、
また歩むべき道を私たちに伝え、魅了し続けている、小林健二氏の作品展を開催いたします。
     
彼の作品と対峙することで、安息感や充足感を得ることができると感じています。また、そのことは、自分自身にとっての導きとして、ある目標を見いだすことができ、生きる原動力となることでしょう。
     
『気配』をテーマにした今回の展示作品を通して、ある「存在」や「ことば」など、そこに潜んでいるメッセージをみつけだすことができたなら、日々の日常に埋没している大切なことに対して感じること、見ようとする行為、見つけようとする心、などを呼び覚ましてくれるきっかけになることでしょう。                      
                                  
■特別企画 
Talk Show「つくるよろこびー出会いとコミュニケーションー」
11月13日(土)pm5:00~\1.500-(要予約)
(special drink & special goods)