横田海 展 -美の正体 –

kai Yokota Exhibition

2004年5月15日(土) - 6月 6日(日)

■ DMテキスト
ー厳しい姿勢で画面と人生に向かい合う画家の作品展ー

冷静にして、狂気を含む絵は恐い。
だがしかし、画面のなかに
その恐さをしのぐ
美しさがあるとすれば、
それこそが
本物の美の正体ではなかろうか。
天衣無縫の横田の絵は
常にそれに尽きる。

■ 横田海プロフィール
1934年東京生まれ。
九州天草で育つ。
1968 21歳で上京、新宿美術研究所にて麻生三郎、山口長男の指導を受ける。
1977 フオルム洋画研究所入所
現代画廊の洲之内徹に見い出され、全国の画廊にて展覧会を開催する。

横田海と接していると、それだけで自分の内側からエネルギーがむくむくと盛り上がってくるのが分かる。
横田海は勢いがいい。きっぷがいい。その生き様が絵にストレートにぶつけられる。
それは横田海が人生を芸術に捧げ、美を極め、紡いでいくことに賭けていることが伝わってくるであろう。日々、創造し新しいものに向かっていく姿勢がみなぎっている。
あの現代画廊・洲之内徹氏に見い出された。
求める精神性を長谷川利行にダブらせた時期、洲之内徹氏に指摘され、さらには、そのまま突き進むよう励まされたと言う。
90年代に入り、40代になった横田海の画風は大きな変化を遂げた。
風景などを中心に描かれていた具象から抽 象へと変わっていった。
もちろん具象に行き詰まったからではなく、精神的無頼派である自由奔放さからの必然 的な道程であった。
具象からたたきあげられた抽象は、絵に奥行きが広がり深みが増している。しかも、それでいてさわやかに織
りなされた色彩がさわやかささえ漂わせている。
「本来、完全なる抽象なんてないんです。そんなものは猫にでも描かせておけばいいんです。
僕のは具体的な抽象、感情を持った人間自身から生まれる具体的な経験された抽象なんだ」
と横田海は語る。
        
■ Opening 5月15日(土)pm4:00~ 「横田海を囲んで」