岸田淳平 展 – アトリエの片隅から –

Junpei Kishida Exhibition

1999年5月22日(土) - 6月20日(日)

■ DMテキスト
岸田淳平/未発表作品展
<出品リスト> 再会 / 愁悠 / 忘れてきたもの / 草の実/小さな漁場・房総にて / 赤い灯台・真鶴にて / 夕暮れて / 麗日 / 朧月 / アフターヌーン / 記念日 / 秋の部屋 / 春化粧/早春 / もうひとつの春 / ななつの花 / やっつの花 / ここのつの花 / じゅういちの花 works on paper 19点 ■ 岸田淳平プロフィール 1943年 大阪生まれ 1966年 関西学院大学心理学科卒業 1981年 第12回版画グランプリ展、サロン・ドートンヌ展 1982年 第4回現代版画コンクール展、第50回日本版画協会展、第32回モダンアー展、第10回イビザ・ビェンナーレ展 1983年 第1回版画大賞展 1984年 シロタ画廊で初めての個展、第15回国際美術展 ■ レビュー いつまでも絵がうまくならない。 そんなぼくだって、時には、うまそうな絵が描けることもある。 だけど少しも好きにはなれない。 たまたま、うまい具合に、絵のようになっただけ、と知っているからだ。 なんのためらいもなく、かならず、破り棄てる。 それとは反対に、へただなあ、と自己嫌悪しながら、どうしても棄てられないでいる絵がある。 このあたりの、僕の気持ちのありようは、なかなか、わかってもらえないかもしれない。 とっくの昔に別れた人の恋文のなかに、いつまでも棄てられないでいるような、未練がましさなのだろう。 そんな絵たちに、許されるなら、ぼく以外の視線を、浴びせてやりたいとおもう。 ぼくは、とても恥ずかしいが、でも、絵たちはひどくひどく、よろこぶだろう。その笑顔が、ぼくには、はっきりと見える。 <岸田淳平> ■ Opening 5月22日(土)4:00pm~ 「岸田淳平を囲んで」